Q. まずは普段のお仕事について教えてください
日本ラインファーストという会社でマーチャンダイザーをしています。平たく言うと「おしぼりの製造メーカー」ですね。musubiプロジェクトでは「新しい粗品」という形でおしぼりを少ロットで企業の皆さんにご提案していますが、本業ではおしぼりのご提案を行う客先が総合商社さんや卸問屋さんになるので、扱うロットも非常に大きい仕事です。
Q. そんな黒木さんがmusubiプロジェクトに関わることになったキッカケは?
musubiプロジェクトのリーダーで、発起人でもある株式会社三企の丸山社長が当社の工場見学に来られて、おしぼりに興味を持っていただいたのがきっかけですね。普段は新規提案するにしても大口のお客様がメインで、おしぼり自体は「大量に作れば作るほど安い」「安価で安定供給」という特性のある商品の代表格で、私たちも品質にはこだわっていますが、品質が良いから何倍もの値段で売れるという商材でもありません。
そんなおしぼりに「人の縁を結ぶ粗品」という形で付加価値を見出して、企業向けの少ロット商品として展開していきたい、渡した人に喜ばれる商品にしていきたいという丸山社長の着眼点は既存のおしぼりビジネスには無いもので、びっくりしました。
Q. 正直なところ、現時点のmusubiプロジェクトで消費されるおしぼりの量は黒木さんが普段お仕事で提案・販売されるおしぼりの量とは比較にならないと思いますが、どんな所にチャンスや面白さを感じてプロジェクトに参加されているのでしょうか?
確かに今musubiがすごいスピードで広がっていくので、製造するおしぼりの種類は多いですが、粗品という性質上、販売量についてはおっしゃる通りかと思います。
ただ、私は普段から人対人の共感が良いビジネスに繋がると考えていて、自社の考えや立場は守りながら相手の立場に立って仕事を進めるように心がけているんですね。なので、自分が扱うおしぼりという商品そのものが「粗品」として人対人の共感を生む可能性があるmusubiプロジェクトは自分が仕事で大切にしていることと一致していて、新鮮でやり甲斐を感じています。
musubiは平たく言うと「おしぼり」なので、プロジェクト内で厳密に言えば商品の専門家は私ひとりです。しかし様々な方が参加されているプロジェクトでのミーティングは参加する度にメーカー側の既成概念を超えたアイデアの連続で、驚きっぱなしですね。その都度、身が引き締まる思いで、今後も自分に出来ることで皆さんをサポートして、musubiという新しい商品、新しい文化を世に出していきたいと思います。
Q. ありがとうございます。最後に他のmusubiプロジェクトメンバーの印象を教えて貰えますか(笑)
musubiプロジェクトのリーダー、プロデューサーとして全体をまとめる丸山さんはエネルギーの塊のような人で常に圧倒されますね。仕事うんぬんより、なにか「人間力」みたいなものが凄いです(笑)。
海東さんはバックボーンの異なる雑多なメンバーが集まる会議のまとめ役で、musubiの権利関係などを守ってくれる人。冷静でありながら、的確な判断と内に秘めた熱さを感じます。
ネットで記事を拝見して、陳腐な言い方になってしまいますが、「凄い人」だなあと感心しっぱなしです。
島さんはmusubi全体のデザインや「粗品の再発見」などブランディングを担当している人。
常に客観的に物事を捉える力と想像力が長けていると感じます。
夏間さんは私と同じmusubiという商品を担う商材のディベロッパーであり、営業先や協力業者さんをいつも見つけてきてくれる推進役。丸山さんと同じ熱い心と仕事に強い信念を持っている方じゃないでしょうか。
伊藤さんは会議ではあまり出さないですが、個人的にmusubiでのやり取りが多く、デザインの打ち合わせを通じて自分の仕事に妥協を許さない強さを感じました。
皆さんバイタリティに溢れる方ばかりで、異業種の集まりで学ぶことが多いですね。全く異なる分野の人が集って新しい商品を生み出し、世の中に届けようとしているという面白さ、それが人に伝わっていく瞬間をリアルタイムで見ることができる。これがmusubiプロジェクトの醍醐味じゃないでしょうか。